きょうのはっぴぃばーすでぃ

それは少し前のこと。

大きなモニターの前で難しい記号を並べて
疲れたように眼鏡をかけた青年はつぶやく。

ふぅ。アイツら全然言うことを聞かないし･･･。
あぁ･･･お腹がイタイ･･･。
今日はもう部屋に帰ろう。

作業は中断したままで廊下に出る。

そこには女性が２人。お決まりの言葉をかけてくる。

「入江様、どちらへ？」

機械人形のような問いかけにうんざりしながら答える。

「部屋に戻る。もう今日はドコにもいかない。」

「そうですか。では上着を･･･」

「わかってるって！」

乱暴に受け取ると無造作に羽織る。

付き人とかそういう感じではなく、
ただ僕の行動を気にかけるだけ。

それはまるで監視のようだった。

「はぁ。」


足早に自室まで戻り大きな溜息をつきながらドアが開いた瞬間。

季節外れのラベンダーの花が押し寄せてきた。

「何だよ！これはっ！？」


むせ返るようなラベンダーの匂いを掻き分けながら
机に向かって行くと同時に

「はーい正チャン♪お誕生日オメデトウ♪」

ニッコリと悪戯っ子のような微笑をした白蘭が映る。

「白蘭さんっ！？」

「どう？気に入ってくれた？」

「もう！部屋がメチャメチャじゃないですか！」

「あはは♪お礼はとんちき堂の豆大福でいいよ♪」

「お礼って･･･。まだ誕生日は先ですよ。」

「当日は忙しくなりそうだからね。先に送っちゃった♪」

「まったく・・･。それにとんちき堂ってイロモノで有名なトコロじゃないですか。」

「うん。そこの激甘大粒豆大福が気に入ったんだ♪」

あんなの甘くて豆ばっかりだろ、と心の中でツッコミながら
「はいはい」と答える。

この部屋の現状と白蘭の笑顔を見ていたら力が抜けてきて
ガックリとうなだれる。

「正チャン、疲れているみたいだね。」

「えぇ。豆大福はちゃんと送りますので今日はもう失礼します。」

「ねぇ正チャン。」

声のトーンが変わったのを感じ返事をしながら顔をあげる。

「正チャン。信頼しているからね。」

ニッコリといつもと同じ笑顔を向けながらその眼はじっとこちらを見据えている。

「僕は･･･自分の出来ることをするだけです。」

「･･･そう。じゃー豆大福。５箱ヨロシクネー♪」


５箱･･･軽く胸焼けを覚えながら通信は切れた。

ラベンダー。
花言葉は「信頼」と･･･「疑惑」。

見透かされるのは時間の問題かな。

雁字搦めの立場。
賭けのような計画。

早く･･･早く君達に辿り着いてもらわないと･･･。

ラベンダーの海の中に沈んでいくように今日も瞳を閉じる。



・・・長い(笑)

ということで、正チャンお誕生日おめでとう

使える画像がコミックしかないから妄想しちゃったよ。
自分で書いちゃったよ。

最近の流れがあっての内容ですいません。
花言葉とか知ったかぶってすいません。

今日はコレばっかり考えてました(苦笑)

何気に明日もハピバなので書いてます。
でもそれは載せないよ。テニプリだからｗｗ

どうやら誕生日ネタは好きらしい(笑)